増税、還元、キャッシュレス。 そして明日は、ホープレス。

長編小説を載せました。(読みやすく)

≪ 現代の駆け込み寺、もしくは御救小屋は、『保健センター』 ≫

     小説「死に場所」のあとがきにおいて、以下を記載を致しました。

 

まずは、公的機関もしくは、医師に相談されることをお勧めいたします。

 

 尚、いのちの電話は繋がりにくいため、
公共機関に相談された方が宜しいかと存じます。

 

 では、具体的(生活、会社、学校)において立ち行かない状況に陥り、

誰にも相談できない状況の時、どこへ相談すれば良いのか?

小説を書いた私も投げっぱなしでいる訳にもゆかず、もんもんと考えておりました。

 

 私は新宿区に在住という事もあり、新宿区役所に行ってみました。

 

まずは福祉課。

 

 私はダイレクトに質問しました。

 

「本人、家族を含め自殺の危険がある場合、どこへ相談すれば良いか?」

 

 これに対し、福祉課では様々なパンフレット等を用意して下さり、丁寧に説明した上で、

 

「保健センター」を推奨しました。

 

※注意点としては、「たらい回し」とは受け取らず、専門機関への案内ととらえて下さい。

 

 

  区役所からの案内を受け、先日、新宿区内の保健センターに電話連絡し、一個人として

施設概要の説明を受けたい旨を伝えました。

 

 嘱託の精神科の先生からも説明も受けられるとの事でしたので、予約の上御伺い致しました。

 

  (保健センターの概要のパンフレット)

 

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(写真の腕が悪く、見づらくて申し訳ありません)

 

 対応に当たって下さったのは、地域を担当する保健師の方、また、新宿区から嘱託された精神科の医師の方。

 

 保健センターは待合フロアーを囲む様に、およそ7つの個別相談室があります。

 

相談室はパーテーションで区切ったものではなく、

それぞれが壁に仕切られた完全個室。

プライバシーもしっかりと守ってくれる様式となっています。

 

 保健師の方の説明によりますと、

 

 保健センターは大きく分けて3つのサービス利用ができます。

 

①母子に関する相談

 

②こころの健康相談

 

③難病、高齢者の健康相談

 

このうち80%の利用は、②のこころの健康相談とお伺い致しました。

 

 

 午後2時。保健師精神科医の御二方による、保健センター及び自殺防止に関する質問に丁寧に御説明をして下さいました。

 

 精神科医を交えての説明では約1時間。

 

その後の保健師の方による説明は約30分。

 

計1時間30分。長時間にわたり、気さくにお話を聞くことができました。

 

 

 私は、「これまで保健センターというものを

知りませんでした」と保健師方に申し上げる

と、「申し訳ありません」と一般的な認知の低

さに責任を感じておられるようで、

なんとか社会的な認知度を高めるよう努力をな

さっている事もお伺いいたしました。

 

 いざ、精神科医の先生の目の前に座ると、私自身が精神鑑定をされている様な心地になり、要領を得た質問ができず、話は行ったり来たりとしてしまいました。

 

 ◎ 医学的専門知識は私は持ち合わせておりませんので、このブログでは、詳細を記載するのはひかえます。

 

 

 保健師の方、精神科医の方のお話を伺う中で、重要だと思った事をいくつか紹介したいと思います。

 

① うつ、統合失調症は、誰にでも発症する可能性があるという事。

 

② ①の発症の確率は、約100分の1。つまり100人に1人の確率。

 

③ 過重な労働、適合しない職場、学校から退職休職をせず、自殺に至ってしまうのは、本人が客観的な判断ができない状態に陥っており、周囲の人がその場から引き離す必要がある。

 

④ うつ等のこころの病は、風邪をひく様に誰にでも発症しうる。

  

( 嘱託の精神科の先生の元へ通う患者さんは、昔に比べ気軽に通院しているようです )

 

 

★ 重度なうつ等を発症している人に対し、「会社なんて辞めてしまえ」、「どうして、自殺なんかするんだ」もしくは「弱い人間だから逃げた」という考え方は間違いであり、

すでに脳の機能が低下しているという認識を持った方が良いようです。

 

御本人は正常な判断がつかないととらえ、周囲の協力が必要となります。

 

 家族、同じ職場の人で明らかに表情が乏しくなり、様子も変わり「周りに迷惑がかかる」「申し訳ない」等の言葉が増え、本人自ら退避する事を拒む時は、

 

家族は恥ずかしさやフライドを捨て、直接医師にかかる事でできない時は、保健センターに相談してみるのも選択の一つだと思います。

 

 状況により、訪問してくれる事もあるそうです。

 

繰り返しますが、うつは、風邪と同様、誰にもでもかかる可能性があります。

 

 

 家柄や役職等にかかわらず、辛い事は誰にでも、雨の日がある様に降り注ぐものです。

 

災難、不運はランダムに発生し、未来永劫安泰が約束されたものでありません。

 

プライドを捨て、まずは自身と家族を最優先に考えた方が良いと思いました

 

 

 以上が、保健センターに御伺いし、御丁寧に説明を受けた私個人の感想です。

 

人は誰一人として、同じ状況ではございませんので、あくまでも私個人の感想であることを繰り返します。

 

 

  個々の事例は千差万別ですので、まずは、足を運んでみる事をお勧め致します。

 

(印象としては、敷居はそれほど高くはありませんでした)

 

 

  

 日本全国、各市町村に保健センターがありますが、各地域によって、多少の違いがあるそうです。

 

生活に困った場合等も相談を受け付けているそうなので、気軽に相談できる場所であると存じます。

 

(※人と人との対応なので、合う合わないがあると思います。違うと思いましたら、すぐに別の機関に切り替える事も必要だと思います)

 

 

 SNSで知らない人に助けを求めるより、まずは、保健センターに相談してみる。

 

危機の時、選択肢が一つ増えた様な気がします。

 

 

 

 〈最後に・・・〉 

 

 江戸時代、幕府の行政機関に「御救小屋」があったことを小説において記述致しましたが、約180年の歳月を経た現在、一層社会は複雑になり、時代と共に行政はこの急速な変化に人々を守るため、日々対応を迫られています。

 

 

 世界は急速に接近し、働き方、学び方も多種多様になり、隣人は知らず、同じ日本人とも限りません。

 

 また、10年前の事はすでに50年も前の事であるかの様な、時の流れの速さに戸惑い、遅れないよう(既に遅れていますが・・・)私自身、もがいています。

 

 「こうすれば、絶対成功する!」

 

こんな魅力的な言葉をよく耳にしますが、個々人の状況、性格等は、これまた千差万別ですから、絶対などと言い切れず、1年後には消えてなくなるかもしれません。

 

正解と思っていたものが、明日には覆されているかもしれない流れの速さ。

 

 

 そんな明日をも知れぬ日々の中、新宿区で『保健センター』という行政機関があったを知ることができ、私自身わずかに安堵した様に思います。

 

 私もいつどうなるかなんてわかりません。

 

病気になるか事故に合うか、はたまた経済的に困窮するかもしれません。

 

(現在よりも更に・・・)

 

そんな時は、保健センター駆け込むでしょう。

 

 

 

 

 

 ※ 新宿区の保健師、嘱託の精神科医の方、私の要領をつかめない質問に懇切丁寧に、

しかも嫌な顔もせず、長時間ご対応頂き、感謝致します。