( 新版御府内流行名物案内双六 イメージ ) (30) 夕方になると、炊事場から勝吾郎や女集が、豪勢な鴨と鮭が入った粥をお盆に載せて病人部屋に現れた。 「お里さん、仙蔵、夕飯を持って来たぞ~っ。動ける者は、食堂に行ってくれっ」 「なんだか美味そう…
〈 江戸名所図会 内藤新宿 〉 (29) 三日後、仙蔵は御救小屋の勤めを終え、四谷大木戸近くの臨時番屋に足を運んだ。 戸を開けると、鉤鼻の正平がいた。 「おうっ、仙蔵っ。でかしたっ!」 「えっ?」 正平はとてつもなく喜んで仙蔵の手を取った。 なにが…
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