江戸 救護 避難所
(9) それからしばらくは、どんよりとした天気ながら平穏な日が続き、十一月に入った。 十日もすれば、蕎麦が収穫できる。 早朝から釣りに出かけ、昼過ぎに帰ってきた仙蔵は、釣った鮒を魚籠(びく)から桶に移していたところに、圭助とおきつがやってきた。…
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(7) そして、翌日のお八つ時。 仙蔵は猪吉の家にはすぐに入らず、少し離れた木陰から様子を窺っていた。 みんなが集ってから話し合いが始まる。その前から待っているのも針の筵に座らせられるようで堪らない。 仙蔵は村人の集り具合を見ていた。 ちらほら…
(5) 翌朝、圭助が仙蔵の家を訪ねて来て、開口一番。 「頼むから猪吉さんや皆には言わねえでくれ・・・」 仙蔵は答える前に溜息が漏れる。 「昨日の晩もおっかあが酒を出そうかと言ったんだが、断ったで。もう呑まねえ」 仙蔵は当たり前だとも思ったが口に…